最近は「海事代理士試験」のワードでご訪問いただける機会が増えて参りましたので、ご期待にお答えする形で弊テーマについて触れてみようと思います。恐らくは、というか間違いなく、受験生あるいは受験をご検討中の方が検索されているのでしょうし、直接業務につながることでもないとは思いますが、これも潜在的な広告活動のひとつとして位置づけ、自らの記憶をたどりつつ書き記していきたいと思います。
なにぶん12年以上も前の記憶ですので、現在の試験制度にはそぐわないのかもしれませんが、その点のみご了承いただいた上で読み進めていただき、何らかのお役に立てていただければ幸いです。
なお、行政書士試験の記憶については、以下の行政書士サイトからご査収いただき、併せてご覧いただければ幸いです。
行政書士試験の記憶について
受験の動機
よく耳にする動機に、とある漫画の影響があるのですが、私はその漫画のことはよく存じ上げていませんでした。行政書士試験後にふと立ち寄った書店でなにげに手に取った書籍が「海事代理士合格マニュアル」だったので、「へーこんな資格があるんやー」くらいの感覚で購入したのが直接的なきっかけとなっています。
資格試験を受けた方なら何となくご理解いだけるでしょうが、合格後に訪れる「まだ勉強していたい感」が当時は強く、明確な目的を持って何かを目指すために始めたというよりは、ただ単純に勉強のツールとして利用していた感覚です。
ちなみに、実はこの書籍が当時唯一無二の試験対策といえる代物で、そもそも発行部数自体が極めて少なく、某コアラのチョコレート菓子でいうところの「まゆ毛コアラ」のようなレアな一品であったということは、後々になって知ることになります。
あのとき書店に出向くことがなければ、海や船のあんなことやそんなことを知ることも、海事代理士としてお会いしたあの方やその方と面識を持つことも無かったのかと思うと、感慨深いものがあります。(遠い目)
勉強方法
先述したとおり、「海事代理士合格マニュアル」1冊のみを用いた完全なる独学で挑みました。当時は予備校や通信講座はおろか、関連書籍すらほとんど存在せず、これこそが唯一無二の勉強方法といえるものだったわけですから、他に選択肢はありませんでした。
試験問題については、過去問が繰り返し何度も出題されるという傾向が明らかだったので、どちらかといえば暗記がメインの勉強になりました。
国土交通省さん、もっとちゃんと問題作りましょうよ。
当時のことを振り返ると、とにかく問題の使い回し感がアレな印象のある試験でした。
難易度について
筆記試験の合格基準は、満点の60%以上の得点です。試験は全20科目・合計240点満点で行われますので、144点以上の得点で合格となります。ただし、全科目受験者の平均正答率が60%を超えている場合には、平均正答率以上の得点をもって合格となります。要するに、平均点が60%を超えている場合には、得点上位者の半数が合格となります。
同様に、口述試験も満点の60%が合格基準とされていますが、筆記試験の合格率が例年50%前後で推移しているのに対し、口述試験は試験年度によっては90%を超える年もあれば、60%程度にとどまる年もあります。そして筆記試験と口述試験とを合わせた合格率が40%前後ということになります。
行政書士試験と比較した場合の体感的な難易度は、
行政書士を10とすれば4くらいの感覚です。ただし、要注意点があります。
次の章でその辺りに触れてみようと思います。
筆記試験
マークシート方式ではなく記述式なので、何となく覚えている状態ではうっかりミスをしてしまうことも考えられます。ただ、学校の定期テストと同じような感覚なので、暗記に強ければそこまで苦労はしないと思います。
口述試験
要注意点と申し上げたのはこちらです。試験場所は東京霞が関の国土交通省本省。この特殊な状況がまず緊張感を煽ります。試験方式は1対1の対面。さらに試験官が無味乾燥に見えるので、
「お〜ここが霞が関か〜」
なんていうオノボリサン感覚は、一瞬で吹き飛びます。私もそれなりの対策を講じて挑んだつもりでしたが、どんな問題が出題され、どんな回答をしたのか、試験直後から憶えていません。
ただ、答え直しは可能です。実際に、答え直しをしたという記憶だけは残っています。ゆっくり冷静になることができれば、そんなに難しいことは聞かれません。多分。
試験後
口述試験に関しては出題内容も自分の回答も忘れてしまうので、自己採点ができません。合格発表までは戦々恐々とする日々に入ります。
そんなことはさて置いて、憶えているのは、口述試験後に山手線をひと駅ずつ降り巡り、それなりにオノボリサンを満喫できたことです。
思い起こせばあれが現在に至るまで最後の上京。
関東方面の方、いつでもお仕事お待ちしています^^
まとめ
以上が海事代理士試験の思い出です。注意点はあるものの、しっかりと対策を施せば、独学単年でも十分に合格が狙えます。本音を申し上げると業務上のライバルが増えることには複雑な思いがありますが、行政書士と同様もしくはそれ以上に試験合格後の方が大変な資格でもあります。
私もまだまだひよっこ、いやあえて海事風に表現すれば「青い魚」ですので、受験生の皆さまに負けないようこれからも精進したいと思います^^